「勝負の夏」を前にした受験生へ。合格ラインを見た話 | 朝霞・志木・新座エリアの小・中学生向け学習塾【萌学舎】
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「勝負の夏」を前にした受験生へ。合格ラインを見た話

2024/07/16
萌学舎通信
萌学舎 塾長 角 一路のイメージ
萌学舎 塾長 角 一路

角が高3の夏に体験した、ちょっと不思議な話をしたいと思います。

私の高3の夏休みは、受験勉強一色でした。第一志望は東大にするつもりでしたが、模試ではD判定以外出たことはありません。家計に余裕もなかったので、塾や予備校には行かず、本屋で参考書を買って自習をしました。

当時、1日ごとの学習時間はすべて記録していましたが、だいたい1日平均12時間ぐらいは勉強していたようです。息がつまると、お気に入りのマウンテンバイクを(か)って河川敷(かせんしき)を走りまわるのが唯一の息抜きでした。まあ、自分でもよくがんばったと思います。

しかし、ちょっとがんばり過ぎたようで、8月が終わるころには一転して大スランプになりました。脳内のやる気物質が枯渇(こかつ)したという感じでした。問題集を開き、シャーペンを握るところまでは行くのですが、ためいきが出るばかりでいっこうに手が動きません。正直、かなり焦りました。学校が始まっても調子は戻りませんでした。

そんな9月のある朝のことです。私は朝霞高校への通学路の途中にある、とある交差点で、ぼんやりと赤信号を見ていました。上の写真の交差点です。相棒のマウンテンバイクもいっしょでした。雨あがりの空にはまだ雲がかかり、道路には水たまりが残っていました。

そのときです。信号まちをしていた私の後ろから、一筋の光が私を追い抜いていったのです。地面が発光して、大地に長い光の直線が書かれ、それが移動しているような感じでした。その光線は私を追い抜くとあっという間に視界から消え、次の瞬間私は、自分が「合格ラインに抜かれた」のだと直感しました。

もちろん「合格ラインに達した」とか「合格ラインに届いていない」という日本語の表現は、ただのたとえに過ぎません。そんな「ライン」が実際に存在するはずも、ましてや目に見えるはずもありません。しかし、私は理屈ぬきで「自分は夏休みの勉強で東大の合格ラインに達していたが、その後勉強しなかったので、今この瞬間に合格ラインに追い抜かれたのだ」と理解したのです。

気がつくと信号は青に変わっており、私はあわてて「合格ライン」を追いかけ始めました。

それから一進一退ありつつも、私は調子を取り戻していきます。夏休みの最後に受けた模試の結果は初めてのC判定で、自分の努力が無駄ではなかったと知ってだいぶやる気が出ました。11月の模試ではとうとうB判定が出て、嬉しさのあまり教室の教卓にパンチして教卓を破壊しましたが、あれは本当にすみませんでした。そのあたりから私の勉強は完全に軌道にのり、無事に第一志望に合格することができました。

あの光がなんだったのかは、今でも(なぞ)のままです。その後「合格ライン」が見えたことは一度もありませんでした。もしかすると、夏休みをがんばった自分に、神様が努力の成果を一瞬だけ見せてくれたのかもしれませんね。

萌学舎でも夏期講習が始まります。特に「受験生の夏」をむかえる中学3年生は、いっぱい勉強してください。大人になってもときどき思い出す、そんな夏にしましょう。

萌学舎 塾長 角 一路のイメージ
萌学舎 塾長 角 一路

東京大学理学部卒。若い頃は数学者になりたくて大学も数学科に進学。そのまま大学院にも進みましたが、在学中にアルバイトでやっていた塾教師の面白さに目覚めてしまい、萌学舎に就職しました。今では私の人生の半分は「萌学舎の先生」です。担当科目は国語・英語・理科・数学。高校・大学で演劇をやっていた経験をいかした迫力ある授業と、数学科じこみのロジカルな解説がもち味です。

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